MacBookの修理はどこで頼むのがおすすめ?直して長く使い続けるためのポイント

MacBookの調子が悪くなったとき、心に浮かぶのは「どこで修理すればいいんだろう」という疑問ではないでしょうか。長年愛用してきたMacBookだからこそ、信頼できる場所で修理したいもの。実は、修理先によって料金や期間、データの扱いまで大きく異なります。

本記事では、MacBook修理の選択肢から最新の料金相場、修理前の準備まで、実体験を交えながら詳しく解説します。

MacBookが故障したときはどこで修理できる?

MacBookに不具合が発生したとき、修理を依頼できる場所は主に4つあります。それぞれに特徴があり、状況や優先事項によって最適な選択肢が変わってきます。私自身、画面にコーヒーをこぼしてしまった経験から、修理先選びの重要性を痛感しました。緊急度や予算、データの重要性などを考慮しながら、自分に合った修理先を選ぶことが大切です。

Apple Store(Genius Bar)で修理する

Apple StoreはAppleの直営販売店で、現在国内に10店舗(都内5店舗、川崎、京都、大阪、名古屋、福岡に各1店舗)を展開しています。店内にあるGenius Barと呼ばれるサポートカウンターにて、ハードウェアの修理を依頼できます。

私が初めてGenius Barを利用したとき、技術者の知識の深さに感動しました。目の前で診断してもらえるので、どこが悪いのか詳しく説明してもらえるのが安心感につながります。ただし、来店前の事前予約が必要で、Apple Store公式サイト内の予約ページから、該当するデバイスと修理内容、店舗を選択し入店日時を予約する必要があります。人気が高く、特に週末は予約が取りづらいこともあるので、早めの予約がおすすめです。

予約日当日に店舗にデバイスを預け、5~7営業日程度で修理が完了します。修理期間中は代替機の貸し出しがないため、仕事で毎日使っている方は注意が必要です。それでも、Apple純正部品を使用した確実な修理と、専門スタッフによる丁寧な対応は、他では得られない安心感があります。

Apple正規サービスプロバイダで修理する

Apple正規サービスプロバイダは、Appleが認定した修理業者のことです。カメラのキタムラやビックカメラなど、全国に107店舗以上展開されており、Apple Storeと同じ技術研修を受けたスタッフが、純正部品を使って修理してくれます。

私の友人は地方在住で、最寄りのApple Storeまで片道2時間かかるため、いつもビックカメラの修理カウンターを利用しています。Apple正規サービスプロバイダへの持ち込みの場合は、最短で3~4日でバッテリー交換が可能など、Apple Storeより早く修理が完了することもあります。また、家電量販店内にあることが多いので、修理の待ち時間に買い物ができるのも便利な点です。

正規サービスプロバイダなら、AppleCare+の保証も適用されます。技術力も信頼でき、アクセスしやすい立地にあることが多いため、Apple Storeが遠い方には特におすすめの選択肢です。

Appleリペアセンターで修理を依頼する

Appleリペアセンターは、Appleが運営する修理工場で、オンラインまたは電話で申し込むことが可能です。申し込み後、希望日にApple指定の配送業者が自宅まで来て、MacBookを回収します。

私も一度利用したことがありますが、梱包不要で玄関先で渡すだけという手軽さに驚きました。特に重いiMacや、店舗に行く時間がない方には最適な方法です。修理だけでなく郵送の時間もかかるため、MacBookが使えるようになるまでの修理期間は1週間以上をみておく必要があります。

修理状況はオンラインで確認でき、完了後は自宅まで配送してくれます。店舗に行く手間が省ける反面、直接技術者と話せないため、症状を文章で正確に伝える必要があります。それでも、忙しい方や移動が困難な方にとっては、非常に便利なサービスです。

街の修理業者(非正規店)で修理する

街を歩いた際に「iPad修理」「MacBook修理」と掲げているお店の多くがApple非正規修理店です。全国各地に存在するため、お近くですぐに依頼できるという点や正規店よりもすぐに対応してもらうことができ、修理価格が抑えられるのが大きな魅力です。

実際、私の知人は液晶画面の故障で10万円の見積もりが出たMacBook Proを、非正規店で4万円で修理してもらった経験があります。特にソフトウェア関連の不具合であれば即日対応が可能なことも多いため、急いでいる方には心強い選択肢となります。

ただし、修理には純正品ではなく独自のルートで入手した部品を使用することが多いため、修理後の製品の品質に影響を及ぼす可能性もあります。また、非正規店で修理を行うと、その後Appleの保証を受けられなくなる場合があるので、慎重に検討する必要があります。

正規修理と非正規修理はどっちがおすすめ?それぞれのMacBook修理料金と期間を比較

修理先を選ぶ際、最も気になるのが料金と修理にかかる時間ではないでしょうか。正規修理と非正規修理では、料金体系も修理期間も大きく異なります。私も過去に両方を利用した経験から、それぞれの特徴を理解しておくことの重要性を実感しています。予算や緊急度、保証の有無などを総合的に判断して、最適な選択をすることが大切です。

AppleCare+加入時と未加入時の修理費用の違い

Apple製品1年限定保証は、Apple純正品の購入から1年以内の故障であれば無料保証が適用されるというもの。この保証対象となれば、修理料金は無料です。ただし、破損の場合は有償修理となります。

AppleCare+に加入している場合、修理費用は劇的に変わります。MacBookの画面または外部筐体の損傷は12,900円(税込)、その他のMacBookの損傷は37,100円(税込)で修理可能です。私の場合、水没による故障で通常なら10万円以上かかるところを、AppleCare+のおかげで37,100円で済みました。

AppleCare+ for Macは、1年保証を3年に延長できるAppleのサポート延長制度です。例えばデバイスの水没なら、通常10万円以上かかる修理費用を4万円弱まで抑えることができます。加入料金は機種により異なりますが、高額な修理費用を考えると、特に持ち運びが多い方には加入をおすすめします。

正規修理のパーツ別料金目安【2025年時点】

正規修理の料金は、故障箇所によって大きく異なります。2025年現在の主な修理料金の目安をご紹介します。

バッテリー交換は、機種により異なりますが、保証対象外の場合、MacBook Airで約2万円前後、MacBook Proで約3万円前後が相場となっています。液晶画面の修理は、MacBook Airで5万円〜7万円、MacBook Proでは8万円〜12万円程度かかることが多いです。

ロジックボード(マザーボード)の交換となると、さらに高額になります。MacBook Pro (16-inch, 2019)のロジックボード交換では11万円という見積りが出ることもあります。キーボードの修理は3万円〜5万円程度、トラックパッドは2万円〜3万円程度が目安です。

これらの料金は、あくまでも目安であり、実際の修理費用は診断後の見積もりで確定します。ビックカメラなどの正規サービスプロバイダでは、保証対象外の製品が初期化(復元)にて症状が改善した場合、作業料金として5,500円(税込)が発生することもあるので、事前に確認しておくことが大切です。

非正規修理店のパーツ別料金相場と選び方

非正規修理店の料金は、正規修理と比べて30〜50%程度安いことが多いです。例えば、液晶画面の修理なら、MacBook Airで3万円〜4万円、MacBook Proで5万円〜7万円程度が相場となっています。

バッテリー交換は1万円〜2万円程度、キーボード修理は2万円〜3万円程度で対応してくれる店舗が多いです。ロジックボード修理では、正規店で11万円の見積もりだったものを、40,000円程で修理してもらえたケースもあります。

非正規店を選ぶ際は、自社で修理をおこなっている店舗であれば、余計な費用がかからないため比較的安く修理を依頼できます。修理実績や口コミ、保証期間なども確認しましょう。優良な非正規店では、60日〜6ヶ月の保証を付けているところもあります。ただし、純正部品を使用しないため、修理後の品質にばらつきがある可能性は理解しておく必要があります。

即日修理は可能?修理にかかる日数の実態

修理期間は、依頼先によって大きく異なります。Apple Storeなどに来店する場合、診断・見積・作業完了まで5〜7営業日程度かかることが多いです。私が液晶修理を依頼した際も、ちょうど1週間かかりました。

正規サービスプロバイダでは、Macはお預かり修理で、最短4日間程度(土日を除く)の日数がかかります。配送修理の場合は、さらに配送期間が加わるため、10日〜2週間程度見ておく必要があります。

一方、修理業者に依頼する場合、即日対応してくれるのがメリットです。特に、起動しなくなった、動作が遅い、データ救出をしてほしいなど、ソフトウェアトラブルは、最短即日で対応してくれるケースが多いです。実際、私の友人は朝一番に持ち込んで、夕方には修理完了したMacBookを受け取ることができました。ただし、部品の在庫状況によっては数日かかることもあるので、事前確認は必須です。

データは消える?修理時のデータ保護の違い

Apple Storeなどの正規店は基本的にデータの保護を行っていません。そのため、修理前に必ずバックアップを取る必要があります。また、正規店ではパソコンを初期化して修理することもあります。

私も経験がありますが、Apple Storeで修理を依頼した際、「データは消える可能性があります」と必ず告げられます。実際、ロジックボード交換などの大規模な修理では、ほぼ確実にデータは消失します。Time Machineでバックアップを取っていなかった同僚は、大切な仕事のデータを失って大変な思いをしました。

一方、多くの非正規修理店では、修理の際にデータの初期化を行わないため、故障前のデータをそのまま利用できることが多いです。ただし、故障の状況によってはデータを残せない場合もあるので、どちらにせよバックアップは必須です。データの重要性と修理の緊急度を天秤にかけて、最適な選択をすることが大切です。

まとめ

MacBookの修理先選びは、故障の状況や予算、緊急度によって最適な選択が変わります。正規修理なら確実で安心ですが、費用と時間がかかります。一方、非正規修理は早くて安いものの、品質にばらつきがある可能性があります。どちらを選ぶにせよ、事前のバックアップは必須です。

修理費用が高額になった場合は、買い替えも視野に入れて検討しましょう。ただし、5年以上使用したMacBookでも、適切なメンテナンスと使い方で、まだまだ現役で活躍できます。大切なのは、自分のニーズと状況に合わせて、最適な選択をすることです。

愛着のあるMacBookだからこそ、信頼できる修理先を見つけて、長く大切に使い続けていきたいものです。この記事が、あなたのMacBook修理の参考になれば幸いです。

MacBookの修理に関するよくある質問

MacBookを修理に出す前に必ずやっておくべきことは?

Macに内蔵されたTime Machineによるバックアップは、macOSに最適化された純正ツールとして、システム環境設定やアプリケーションの設定まで完璧に保存してくれる頼もしい存在です。外付けHDDやSSDをMacBookに接続し、システム環境設定からTime Machineを開き、「バックアップディスクを選択」をクリックするだけで準備は整います。初回バックアップは数時間かかることもあります。

修理受付時には「Apple ID・パスワード情報」の入力が必要になる場合があり、事前確認が重要です。パスワード管理アプリを使っている方も、念のため紙にメモしておくと安心。また、「Macを探す」機能が有効な場合は、必ず修理前に無効化する必要があります。システム環境設定のApple IDセクションから、iCloudの「Macを探す」のチェックを外すだけの簡単な作業ですが、これを忘れるとActivation Lockがかかったままになり、修理作業が進められないのでご注意ください。

Apple Storeへの来店は完全予約制で、公式サイトから該当デバイスと修理内容、店舗を選択して入店日時を予約する必要があります。予約なしで店舗に行っても、当日対応してもらえる可能性は極めて低いです。繁忙期は2週間先まで予約が埋まることも珍しくないため、不具合を感じたら早めの予約がおすすめです。

修理するか買い替えるかを判断するポイントは?

MacBookの修理費用が10万円を超えたとき、多くの方が「新しいMacBookが買えてしまうのでは?」と感じるでしょう。4〜5年使用していて保証もない場合で、かつ10万円を超える修理になる場合は買い替えも検討すべきというのが、修理店スタッフからよく聞くアドバイスです。特にロジックボード(マザーボード)の故障は、MacBookの心臓部だけに修理費用が15万円を超えることも珍しくありません。M1やM2チップ搭載の最新モデルなら、同じ予算で性能が大幅に向上したマシンが手に入る計算になります。

また、リリースから5年経過すると「ビンテージ製品」となり、Apple社に修理部品の在庫がない場合は修理ができません。さらに7年以上経過すると「オブソリート製品」として、正規修理は一切受けられなくなります。これも覚えておく必要があるでしょう。

MacBookをまだ2〜3年程度しか使っていないなら、修理を依頼するのがおすすめで、修理により新品に近い使用感になる可能性もあります。バッテリー交換とキーボード清掃だけで、まるで新品のような操作感が戻ってくることも。環境への配慮という観点からも、修理可能な製品を大切に使い続けることは、サステナブルな選択といえるでしょう。

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